脳腫瘍

脳腫瘍とは?

脳腫瘍とは?

頭蓋骨の内側に生じた腫瘍を総称して「脳腫瘍」と言います。腫瘍は言わば、体内の細胞が増殖してできた“できもの”で、脳内で発生したものを「原発性脳腫瘍」、他のがんなどの病気から転移してきたものを「転移性脳腫瘍」と呼びます。

脳腫瘍には様々な種類がありますが、腫瘍を構成する細胞の性質によって良性脳腫瘍、境界型悪性腫瘍、悪性脳腫瘍に大別され、ある程度の診断は、画像診断で判別が可能ですが、最終診断は手術で摘出後に病理検査の結果によります。
いずれの腫瘍においても腫瘍が増大し脳が圧迫されると、局所部位の脳機能が障害されて様々な症状を引き起こします。

脳腫瘍の種類

良性脳腫瘍

良性腫瘍であっても、腫瘍が大きくなると脳を圧迫して症状を引き起こすことがあります。
腫瘍圧排による神経症状の有無や腫瘍の大きさ、局在により手術適応を判断します。結果、経過観察をするという方針も十分にあります。

該当する腫瘍

髄膜腫、聴神経腫瘍、下垂体腺腫など

悪性脳腫瘍

臓器の上皮細胞から生じた悪性腫瘍は「がん」と呼びますが、脳に生じたものは神経上皮細胞起源であり、「がん」とは、呼びません。代表的なものに神経膠細胞由来の悪性神経膠腫(グリオーマ)が存在します。その悪性度は高く、進行が速いため少しでも早い診断と治療が必要となります。
脳腫瘍の悪性度は、4段階の「グレード」によって示され、グレード1は良性 グレード2は境界型 グレード3・4を悪性腫瘍と診断します。

該当する腫瘍

悪性神経膠腫、悪性リンパ腫、転移性腫瘍など

脳腫瘍の症状

脳腫瘍が生じても、すぐに症状が現れるとは限りません。腫瘍が大きくなって脳を圧迫するようになると、圧迫を受けた部位に応じて様々な症状が現れます。明らかな症状がなく進行するうえ、症状からの識別は困難ですので、適切な検査による正確な診断が重要です。

頭痛

腫瘍によって脳が圧迫されたり、脳液の流れの悪化が起きたりすると、頭蓋内の圧力が高くなり頭痛が起こることがあります。頭痛自体はありふれた症状ですが、脳腫瘍による頭痛は慢性化することが多いため、長期にわたる原因不明の頭痛にはご注意ください。

吐き気・嘔吐

ありふれた症状ですが、頭蓋内圧亢進症状の一つとして、吐き気や嘔吐を伴うこともあります。特に頭痛に伴うものや突然の症状の場合は、注意が必要です。

神経症状

脳腫瘍ができた部位に応じて、以下のような様々な症状が現れます。

  • 視覚障害(視野の欠損・狭窄化、物が二重三重に見える など)
  • 感覚障害(めまい、ふらつき、足がもつれる)
  • 手足のしびれ
  • 記憶力・判断力の低下
  • 味覚の低下
  • 物が飲み込みにくい など

脳腫瘍の検査・治療

脳腫瘍の発生原因には不明瞭なことも多く、発生しても初期ではほとんどが無症状です。良性脳腫瘍であっても、腫瘍が大きくなると脳を圧迫しますので、早期に発見して適切な対応を行う必要があります。小さな腫瘍の早期発見には、MRIによる画像診断が有効です。

脳腫瘍の治療の基本は手術で、腫瘍がすべて摘出できなかったり、悪性腫瘍の診断となった場合は、補助療法として放射線治療や化学療法を行うこともあります。また、脳腫瘍の位置が深部で、安全に摘出できないと判断した際には、放射線治療単独という手段もあります。いずれの場合も専門病院での治療となりますので、当院での検査で脳腫瘍が発見され、治療が必要と判断した場合には、提携先医療機関へ迅速にご案内いたします。

「おかしいな」と思ったらすぐに脳神経外科へ

「頭痛とめまいがずっと続いている」などはもちろん、「急に視力が落ちた」「仕事のミスが増えた」などの症状が、脳腫瘍によって引き起こされているケースもあります。日常で違和感を覚えた際は、原因を特定するためにも、早めの脳神経外科受診をお勧めします。

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