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「認知症かも…」と思ったら早めにご相談ください
社会全体の高齢化に伴い、認知症患者さんは増加しつつあります。ご高齢になれば多少なりとも認知機能の低下が起こるため、物忘れが増えるのは自然なことです。しかし、認知機能が著しく低下して日常生活に支障が出ている場合、単なる物忘れと区別して認知症と診断します。
認知症には、脳の萎縮によって起こる「アルツハイマー型認知症」や、脳梗塞や水頭症や慢性硬膜下血腫などの脳血管障害によって起こる「脳血管型認知症」など、様々な種類があります。治療困難な症例が多いのも事実ですが、認知症の種類によっては、適切な治療によって進行抑制や改善が見込めます。
当院ではMRIをはじめとした各種の検査装置をそろえ、ご相談から検査・診断までをスムーズにご案内いたします。認知症の治療では、的確な臨床診断と画像診断によって原因を早期に特定することが重要ですので、ご自身やご家族の認知症が疑われる場合には、早めにご相談ください。
こんな異変はありませんか?
物忘れが多い
- 同じことを短時間の間に何度も言う
- いつも探しものをしている
- 話したばかりの人の名前を忘れる
- ものを盗まれたと疑う
判断力や理解力が低下した
- 生活上(料理・片付け・運転など)のミスが多くなった
- 新しいことが覚えられない
- 話のつじつまが合わない
不安を感じやすくなった
- 外出時に持ち物を何度も確かめる
- 一人になると不安や恐怖を訴える
- 些細なことで怒りっぽくなった
- 周囲への気遣いがなくなった
意欲が低下した
- 趣味や好きな物事に興味を示さなくなった
- 身だしなみを気にしなくなった
- 塞ぎ込みがちになった
認知症の診断
認知症の診断は以下の流れで進めます。特に綿密な臨床診断・画像診断によって、脳の器質的な疾患の可能性を否定することは、認知症診断において必須と言えます。
認知症外来受診の流れ
FLOW01
ご予約
初診の方は必ずお電話(045-312-1212)でのご予約をお願いいたします。その際は以下の項目をお伺いさせていただきます。
- 受診される方のお名前・性別・ご年齢
- 付き添いの方のお名前・ご連絡先・受診される方との関係
- 受診される方の治療状況(体内金属情報の有無も)
FLOW02
診察・身体検査
患者さんへの問診を行い、現在の状態、既往歴などについて伺います。
身体検査では、血液、心電図、感染症、X線などの検査を行います。当院ではほとんどの検査が可能です。
FLOW03
認知症検査
神経心理学検査や画像検査(MRI)を行います。また、MRI検査において、VSRAD(Voxel-based Specific Regional Analysis system for atrophy Detection)という萎縮の度合いを数値化して、客観的に評価をすることによって診断の補助を行うシステムがあります。
アルツハイマー型認知症を始めとした、認知症診断の際に非常に有用な検査方法です。頭部MRI検査をした後にコンピュータで解析するので、患者さんの負担には影響しません。
*通常検査とは別にオプションとなりますので、ご希望際は、窓口もしくは直接医師にお伝えください。
認知症の初期症状に気づけるのは周囲の方です
認知症の治療は、開始時期が早ければ早いほど効果が期待できます。しかし、患者さんご本人が症状を自覚していないことも多いため、患者さんご本人の自発的な外来受診は、実は大変難しいことなのです。
認知症の早期発見・早期治療のためには、ご家族など周囲の方の“気づき”も重要です。日常生活における言動の変化や異常に気がついた場合には、お早めに、そしてご一緒の受診をお勧めいたします。
ご家族の方のケアも行います
当院では、認知症患者さんご自身への診療はもちろんのこと、そのご介助を行うご家族の方のケアも行います。福祉・介護利用の申請もサポートいたしますので、分からないことや不安なことがある時はお気軽にお尋ねください。
なお、担当する医師(院長)は認知症サポート医の資格も有しております。認知症患者さんとの向き合い方に関するお悩みがあれば、決してご家族だけで抱え込まず、ご遠慮なく当院へご相談ください。
ご本人へのお声かけ時に気をつけること
認知症が疑われる方へ直接「認知症の疑い」を伝えることは、かえって患者さんの機嫌を損ね、受診を遠のかせる可能性があります。受診を勧める際には、言葉選びにも十分注意しましょう。
「(認知症で)おかしいから病院へ行こう」と頭ごなしに言うのではなく、「病気の可能性がないか念のため診てもらおう」などと、優しく受診を促してあげてください。