もやもや病

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もやもや病とは

もやもや病

もやもや病は両側内頚動脈終末部、前大脳動脈・中大脳動脈の進行性狭窄もしくは閉塞と、その周辺の脆弱な異常血管網の発達を起こす原因不明の疾患と定義されています。分かりやすく言い直すと、脳の正常血管が原因不明に狭窄・閉塞しその代わりに脆い異常血管が増殖することで、脳梗塞や脳出血などの脳卒中を起こす病気です。有病率は10万人当たり6人程度、若年女性にやや多いです。

発症原因として、近年の研究で17q25上のRNF213遺伝子が疾患の原因とされ、家族性がもやもや病全体の中で12%程度と多く、遺伝的要因が有力な説となっています。

もやもや病の症状

小児例では、虚血(脳梗塞)が多く、激しい運動や吹奏楽など過換気になる状況下で、脳血管の収縮が助長されると様々な脳虚血症状(運動麻痺・意識障害・痙攣)が起こります。

反対に成人例では、脳出血を起こすことが増えてきます。画像所見では、「高血圧性脳出血ではあまり見ない」「少量の脳室内出血を起こす」など、やや特徴的な部分も認められます。

診断

左右どちらか一方でも、頭蓋内動脈の閉塞もしくは狭窄と異常血管網が指摘できれば、診断可能となりました。また、頭部MRI(1.5テスラ以上の精密機器)にて診断が可能です。

診断基準は頭蓋内内頚動脈終末部の狭窄または閉塞がみられ、大脳基底核という脳底部に異常血管網片側で2か所以上指摘できた場合と定義されています。診断は専門性が高く、この病気は進行性であり、「病期」というものが存在しますので、脳神経外科専門医の適切な診断を受けることが大切となります。

もやもや病の治療

基本的に、無症状の患者さんに対しては画像検査を定期的に行いながら慎重に経過を診ていきます。脳神経外科で行うバイパス手術が、唯一の根本的治療になります。

バイパス手術には間接・直接が存在します。
まず間接バイパスというのは、血管と血管を直接吻合せずに、頭皮や筋肉、硬膜などの自身の組織を脳表面に癒着させ、新生血管の増生を期待するものです。多くの場合、小児に対して行われます。
対して、直接バイパス手術は、成人患者さんに行われます。頭皮の血管である浅側頭動脈と脳表面の中大脳動脈を手術より吻合し(STA-MCA bypass)、浅側頭動脈→中大脳動脈の新しい血液のルートを作ります。

これらの方法により、脳への新しい血流ルートを作り出すことで、脳卒中を予防するのです。

MRA検査

MRI検査の中のMRA(Magnetic Resonance Angiography:磁気共鳴血管撮影法)で、診断が可能です。しかし、診断は専門的な知識と経験が不可欠です。脳神経外科専門医によるMRI検査が必須と考えております。

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