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MRI検査・MRA検査について
脳神経外科の診療において、画像診断は必要不可欠です。そのために行う検査の一つがMRI検査(脳の検査)、およびMRA検査(脳血管の検査)です。どちらも磁力や電磁波の力を用いることで、CT検査のような被ばくのリスクなく体内の様子を高精細に画像化できます。撮影方法を調整することで、脳血流量や脳委縮の度合いを正確に数値化することも可能な検査です。
初診の患者さんが、健康保険でMRI・MRA検査・診察を受ける際の費用は、8,000円~9,000円程度です。
全身がん検査も承っております
脳神経外科では、主に頭部の画像撮影のためにMRIを使用しますが、首から下の撮影も可能です。基本的に体のどの部位でも撮影が可能ですので、当院ではこれを利用した「全身MRI検査(DWIBS)」も行っております。一度のMRI検査で全身のがんを調べる検査です。
MRI・MRAの違い
MRIとMRAは言葉こそ似通っていますが、検査の目的や画像化する対象が異なります。それぞれの違いについて説明しましょう。
MRI
MRIは、「磁気共鳴画像(Magnetic Resonance Imaging)」の略で、磁力と電波の力を利用して体内の断面画像を撮影する検査方法です。脳疾患の検査においては、外部からは確認できない脳や脊髄などの中枢神経の異常を詳細に描写できます。
脳の断面画像を写し出すことで、脳卒中(脳出血、脳梗塞、くも膜下出血など)や動脈瘤、脳腫瘍などの早期発見に役立ちます。また、認知症や脳卒中のリスクなど、現在の脳の状態を正確に評価することが出来ます。
MRA
MRAは、「磁気共鳴血管撮影法(Magnetic Resonance Angiography)」の略で、血管を立体画像化できます。MRIと同じく電磁波を用いる方法であるため、放射線を利用するCT検査では必須となる造影剤も不要です。
脳内の血管(とくに動脈)を詳細に写し出すことで、脳動脈の狭窄や未破裂脳動脈瘤などの、今後の虚血性・出血性脳卒中のリスクを早期に発見できます。
検査の流れ
診察によって医師が必要と判断した場合に検査をご案内いたします(この場合、保険適用となります)。MRIもMRAも同じ検査装置を使いますので、検査の流れは同様です。検査の適応があれば当日の検査も可能です。
また、自費での検査(脳ドック)も承っておりますので、お気軽にご相談ください。
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お着替え・入室
検査着に着替えてMRI検査室にお入りいただきます。検査中は強い磁場が発生するため、電子機器や腕時計などの磁性体は検査室内には持ち込めません。ロッカーにお預けください。
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器具類の装着
撮影する部位に専用の器具(コイル)を装着します。検査中は大きな音がするため、ヘッドホンを装着していただきます。ブザーをお渡ししますので、検査中に何かお困りのことがありましたら、ブザーを鳴らして検査員までお知らせください。
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検査
装置に横になっていただき検査を開始します。検査中は体を動かさずにじっとしていてください。検査は通常10分程度(MRAも同日に行う場合には20分程度)で終了します。
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検査結果の説明
検査結果をもとに医師から所見を説明します。今後の治療方針や適切な検査頻度についてもお話ししますので、気になることがあればご遠慮なくお尋ねください。
検査時の注意事項
検査室に持ち込めないもの
- 携帯電話・腕時計・補聴器・磁気カードなど
- 入れ歯(磁気アタッチメント式のもの)
- アイライン・マスカラ等の酸化鉄が含まれているメイク(検査前に落としていただきます)
- カラーコンタクト
- 湿布薬・ニコチンパッチ
- 保温下着(ヒートテックなど)
- 金属が付いている下着 など
MRI・MRA検査ができない方
- 心臓ペースメーカーを装着している方
- 人工内耳や除細動器、骨成長刺激装置など、体内に機械類を入れている方
- 手術などにより体内に金属が入っている方
- 刺青やアートメイクをしている方
- 妊娠中の方、あるいは妊娠の可能性がある方
閉所での検査が不安な方へ
MRI・MRA検査の際には、装置内という閉所で一定時間過ごしていただく必要がありますので、閉所恐怖症の方にとっては検査自体が難しい場合もあります。当院ではオープン型(or頭部を覆うカバーのないタイプ)のMRIを導入していますので、検査時の圧迫感を最小限に抑えています。検査中は常に検査員がモニターしていますので、どうかご安心して検査を受けてください。
なお、ご希望される場合には鎮静剤の使用も可能です。お気軽にお申し付けください。