ふるえ・けいれん

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ふるえ・けいれんがある

ふるえ・けいれんがある

震え(振戦)や痙攣(けいれん)は、自分の意思とは無関係に体の一部が動いてしまう状態を指します。寒い時などに起こる震えは、生理現象の一つですので不安に思う必要はありません。しかし、寒くもないのに体が震える、震えが頻繁に起こるなどの場合は、何らかの疾患の可能性があります。

「自分の意思とは無関係に体の一部が動く」という点では、痙攣も同様です。手足や顔の筋肉がガクガクと震える、硬直するなどの痙攣には様々な原因が考えられますが、脳で起きた異常が原因となっていることもあります。

こんな症状はありませんか?

  • 急に手足が震える
  • 手足がピクッと跳ね上がることがある
  • 手が震えて字がうまく書けない
  • 頬やまぶたなど、顔の筋肉がピクピクする
  • 声が震えて思うように話せない など

考えられる脳疾患

本態性振戦

体の一部に規則的な震えが起こる疾患を「本態性振戦(ほんたいせいしんせん)」と言います。手への発症が多いですが、足や頭部など全身に起こることがあり、声に症状が出ることもあります。明確な原因が明らかになっておらず、MRIなどの検査でも異常がみられませんが、震えによって日常生活に支障をきたすこともあるので、的確な診断と治療が必要になります。

脳卒中

脳卒中は脳血管障害とも言われ、血管が詰まれば脳梗塞、破綻すれば頭蓋内に出血を引き起こします。これらが原因で、様々な症状が引き起こされます。具体的な病名として、脳梗塞、くも膜下出血、脳出血などが該当し、特に急激に症状が起きた場合には命に関わることもあります。

脳梗塞や脳出血の初期症状として、震えや痙攣がみられることもあります。急に起きた手足の震えや痙攣、脱力感、ろれつが回らないなどの症状は脳卒中の可能性がありますので、速やかに脳神経外科を受診してください。

脳腫瘍

頭蓋骨内に生じた腫瘍(できもの)が大きくなると脳を圧迫することがあります。圧迫を受けた脳はダメージを受けるため、その部位に応じた様々な症状が現れます。脳腫瘍由来の震え・痙攣の症状として、手足のガクガクとした、あるいは突っ張るような痙攣がみられることもあります。

てんかん

てんかんは、脳の活動異常により、脳の神経細胞に異常な興奮が起こる疾患です。筋肉の痙攣や意識障害などの「てんかん発作」が繰り返し起こるのが特徴で、実に様々な症状が引き起こされます。症状の一部として、「手足のガクガクとした震え」、「手足の一部の痙攣」などの発作的な発生が挙げられます。

パーキンソン病

パーキンソン病は、運動機能を調整する神経伝達物質であるドーパミンを作る脳細胞が減少することで、運動機能が低下する疾患です。ドーパミンの減少によって脳からの指令が筋肉に伝わらず、スムーズな動作が妨げられます。安静時に手足の震えのほか、めまいやふらつきなどの様々な症状が現れます。特に震えは体の左右どちらかに現れ、進行に伴って両側へと広がっていく傾向にあります。

脊髄小脳変性症

脊髄および小脳の変性によって生じる疾患を総称して「脊髄小脳変性症」と呼びます。体の運動機能を司る部位が障害されるため、手足の震え・しびれなどのほか、ふらつき、ろれつが回らないなどの様々な症状が引き起こされます。

急な症状が現れたらすぐに受診ください

急な震え・痙攣に見舞われた場合は、脳卒中をはじめとした脳疾患の可能性があります。これらは原因を特定して然るべき治療を行わないと、重篤な症状に見舞われることもあります。

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