くも膜下出血

  • HOME>
  • くも膜下出血

くも膜下出血とは?

くも膜下出血とは?

脳は、外側から硬膜・くも膜・軟膜の3つの膜で守られています。このうち、くも膜と軟膜の間にある「くも膜下腔」に出血が起こることを「くも膜下出血」と言います。主な原因は脳の血管に生じた“こぶ(脳動脈瘤)”の破裂で血液が血管外に漏れ出し、くも膜下腔に急激に広がることでくも膜下出血を発症します。

突然かつ強烈な頭痛が特徴的な症状で、その痛みは、過去に経験のないような「バットやハンマーのような鈍器で殴られたよう」「頭の中で花火が爆発したよう」などと例えられます。そのほかにも意識障害や嘔吐、痙攣などの様々な症状を伴うことがあり、発症後の対応が遅れれば命に関わります。また、これらのような急激な症状ではなく、日常で自覚するような軽微な頭痛で発症することもあります。ポイントは慢性的な頭痛ではなく、突然発症するという点です。自覚症状がある際は、少しでも早く脳神経外科の受診をしてください。

くも膜下出血の症状

頭痛

「今までに経験のしたことのない突然の激しい頭痛」が典型的ですが、「ズキンッ」程度の軽微なものも少なからず存在します。また、破裂の直前に起きることのある警告頭痛なるものも存在します。これは脳動脈瘤が、破裂する直前から1~2週間前に起きることのある非典型的な頭痛があります。いずれにせよ、普段とは違う予期しない突然の頭痛に関しては要注意です。

※「突然の激しい頭痛」とはバットやハンマーのような鈍器で殴られたような、頭の中で花火が爆発したような、などと形容される

意識障害

人の意識状態は、JCS(Japan Coma Scale)/GCS(Glasgow Coma Scale)といった尺度で、点数化し評価されます。全く意識状態が正常なケース(JCSⅠ-0/GCS15)から昏睡状態(JCSⅢ-300/GCS3)まで様々であります。一般的にくも膜下出血の発症時の意識状態とくも膜下出血の重症度と予後は創刊するケースが多いとされています。実際、脳神経外科医が臨床で遭遇するくも膜下出血の患者さんにも当てはまります。破裂動脈瘤の箇所や出血量によっては、一時的な意識消失でその後覚醒するというケースもあります。この際も再破裂時は、昏睡状態なる可能性もありすぐさま脳神経外科の病院を受診する必要があります。

嘔吐

出血による急激な頭蓋内圧亢進が、脳の嘔吐中枢を刺激することで生じることがあります。必ず、起こる症状ではありませんが、意識障害や頭痛と併発する状態の徳は注意が必要です。

眼の症状

脳動脈瘤のできる箇所や大きさにによっては、脳神経のⅢである動眼神経に麻痺を生じることがあります。この際は見る方向によって物が二重に見えたり、片方の瞼が落ちてきたり(眼瞼下垂)します。通常の生活では、自覚しないような症状ですので、その際はやはり脳神経外科の病院を受診するようにしてください。

くも膜下出血の原因

脳動脈瘤の破裂

脳血管に生じたコブを脳動脈瘤と呼びます。くも膜下出血の原因の多くが、この脳動脈瘤の破裂ですので、破裂する前に治療できればくも膜下出血の予防は可能です。ただし、脳動脈瘤が生じても多くの場合い、無症状ですので、定期的な検査による早期発見が肝心です。

その他脳血管疾患

くも膜下出血の最大の原因は、上記に記した脳動脈瘤の破裂ですが、その他、脳動静脈奇形やもやもや病などの脳血管疾患の存在が原因となります。

その他(外傷・事故など)

外傷や事故で頭を強くぶつけた際にその出血がくも膜下腔に漏出することで、くも膜下出血が起こることもあります。(外傷性くも膜下出血)これは、脳に損傷がなければ、数日から数週間で脳脊髄液で洗い流されます。出血量によっては、水頭症を引きおこすこともあります。

くも膜下出血の治療・予防

くも膜下出血を発症した際には、激しい頭痛や意識障害などの重篤な症状が起こりますので、救急病院での治療が必要となります。くも膜下出血が疑われた場合は、周囲の方の助けを借りて脳神経外科を受診するか、直ちに救急車を呼んで適切な検査・治療を受けてください。

若い方でも発症する可能性があります

くも膜下出血をはじめとした脳卒中は、ご高齢の方に起こる病気のようなイメージがあるかと思いますが、若い方の発症例もあります。仕事盛りや子育て層の発症は、社会的・家庭的な影響も大きなものになりかねません。

持病のない方でも、40歳を過ぎたら一度脳ドックの受診をお勧めします。30代以下の方でも、高血圧や糖尿病、脂質異常などを指摘されていたり、ご親族に脳動脈瘤や脳卒中になった方がいたりする場合には、ぜひ受診をご検討ください。
脳動脈瘤は、発見時に手遅れということはありません。破裂する前に発見できれば、外科的治療により、高い確率で治すことが出来るからです。

現在は開頭によるクリッピング術やカテーテル治療によるコイル塞栓術という治療も日進月歩で進化しております。特に後者のカテーテル治療に関しては、傷も足の付け根に5㎜程度の切開をするだけで、治療が可能で患者さんに対して負担が軽い治療です。もちろん治療合併症の危険性はありますが、使用する機器や術者の技術が近年、目覚ましい進歩を遂げておりますので、安全に確実な治療が可能になってきております。

当院では疾患ごとに、患者さんによりよい専門性の高い治療を提供できる医療機関をご紹介いたします。安心して、検査を受けていただきたいです。

045-312-1212

WEB予約

アクセス

発熱外来

WEB予約

24時間受付中